#5 カウンセリング実践 理想の未来をつかまえに行こう
弊ブログを訪れてくださりありがとうございます。
面談記録をいたします。
#5 Aさん 40代 女性 会社員
今の暮らしに何も不満はないけれど、このままでいいのだろうかという漠然とした不安がある。自分には生きている間にやるべきことがあるはず、まだできることがあるのではないか、自分には何ができるのだろう、という思いを伝えてくださいました。
ご自身が好きなことをやっていこうと考えたときに思いつくもの(旅行やウェルネス)にも興味があるけれど、それは自分を満たすだけのもの。世界には満たされていない人が多くいる事実に目をやると、このままではいけないと思う。世界を少しでもよりよいものにしていく活動をしたいのが本心であるとお話してくださいました。
では、どんな人を満たしたいだろうかと考えたとき、インドで数年前に起きた性的虐待事件をネットのニュースで見たときの記憶に遡りました。
そのときの出来事について認知行動療法のコラム法を実施した結果、
□インドの性的虐待事件について
□怒りの感情が生まれ
□あってはならないことであると考えた
と思考の整理ができ、さらにコラムを進めていったところ、
□凄惨な事件がなくなるようできることをやっていきたいと考え
□怒りの感情強度が6割軽減
□使命感という新たな気持ち
と展開されました。
Aさんは、
「弱い立場の人々、特に子供や女性が安心して帰れる場所を作る」
という目標を立てました。心から安心できる安全な居場所があることにより自己肯定感を持ち、自分自身も他者をも尊重することができる。そうすれば、人を傷つけようとすることがなくなり、悲しい事件も減っていくという思いから生まれた目標です。
このように、認知行動療法は「ストレス」という精神的なマイナス状態をニュートラルにするだけでなく、「より良い状態を作りたい」・「この目的に向かっていきたい」と精神的なプラス状態からさらに高めるためにも利用することができます。
コラム法では出来事をピックアップするとき「One slice of time」(一瞬を切り取る)であることを重要視します。ある一場面に意識を向け、そのときの自分の思考と気持ちを捕まえることで、漠然とした思いの起点を探ることもできます。思考がはっきりすると目標が明らかになり、目標実現のための具体的な行動も明確になります。
モヤモヤした思い、堂々巡りになる考え、漠然とした気持ち、不満はないけれど満足ではない。こんなときこそ認知行動療法を試みてください。新たな一歩を踏み出す方向が見えてくるかもしれません。
Aさんの力強くも愛に溢れた挑戦を、これからサポートしていきたいと思います。
〜本日の学び〜
認知行動療法は理想の実現に役立つ。
最後までお読みくださりありがとうございました。
このご縁に感謝いたします。
認知行動療法メンタルトレーナー
いくえ