こころステップダイアリー

認知行動療法・ヒプノセラピーでこころのお手入れを♪

#4 カウンセリング実践 精度の高い思考で本当の願いを見つける

弊ブログを訪れてくださりありがとうございます。

 

今日は面談記録をさせていただきます。

#4 Mさん 30代 女性 看護師

 

私学小学校に通う娘さんについてのお話でした。国語力に不安があり、これから学力向上を目指す中で足を引っ張ることになるのではないかというご相談でした。大切に娘さんをお育てになっている、愛情深いお母さまだとお見受けしました。娘さんの幸せを心から望んでいることがお言葉の端々から伝わってきました。

 

結論から申し上げます。

お母様が娘さんの国語力を上げることはできません。娘さんに国語力をつけられるのは、娘さんだけなのです。娘さん本人が必要性を感じ国語力を向上させたいという気持ちになり、それに向けて行動しようと考えない限り、本当の意味で国語力が上がることはありません。

 

なぜなら、

『他人を変えることはできない』

からです。(過去記事)

 

じゃあ、この面談は無意味??

では、ないと思います。

 

面談を進める中で、

『娘は国語に苦手意識があります。私が娘に対して国語が苦手だということを言い過ぎたせいかもしれない。私がよくなかった。』

と、素直なお気持ちを話してくださいました。

子供にとって親は信頼の置けるとても大きな存在です。親からのメッセージは、子供が自己像を作る上で影響力を持つものです。愛する我が子にネガティブなメッセージは伝えたくないと、どんな親でも思っているはずです。でも、目の前にいるとどうしても望んでいないところが目につき、それを言葉にしてしまうものです。

親からの影響力で子供の自己像が育っていくのであれば、裏を返せば、親のメッセージ次第で子供の自己像をより良い方向に導くことができるということです。願っていないことを言葉にするのではなく願っていることを伝えることは、きっと親にとっても心地よいことです。

 

認知行動療法では、思考の確信度を0-100%の数字で表す工程があります。自分の考えをどのくらい信用できるかを測るものです。

ストレスを減らすために今考えていることをただポジティブに捉えればいいというわけではありません。それは一時的にはできるかもしれませんが、心から信じられていないので継続することはできません。

客観的な情報や現実にある事実を集めてあらゆる角度から物事を考えることで、精度の高い思考が作られ、それが新しい認知となります。認知行動療法で作る思考は、誰かに教えられたものでも強制されたものでもありません。確信度の高い思考は、自分自身が作り出した自分自身の考えなのです。確かに自分が考えだしたことは、揺らがずに保持することができます。

 

娘さんに伝えたいことはなんだろう。

娘さんにできることはなんだろう。

娘さんにとってどんな存在でありたいだろう。

 

答えはMさんの中にあります。Mさんと一緒にその答えを見つけていきたいと思います。

娘さんが国語に興味を持って楽しく学習するための糸口は、きっとその先あると思います。

 

〜本日の学び〜

精度の高いバランス思考は、確信できる。

その思考を自分で作り出すことに意味がある。

 

 

最後までお読みくださりありがとうございました。

このご縁に感謝いたします。

 

認知行動療法メンタルトレーナー

いくえ