#3 カウンセリング実践 自分の思考を検証する方法
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面談練習の記録です。
#3 Tさん 30代 女性 主婦
小学4年生の息子さんの進学についてのお悩みでした。
算数が得意な息子さんで、息子さんに合いそうな中学校の情報を受験雑誌で見つけたそうです。中学受験はしないことを1年ほど前に家族で決めたのですが、本当にこの決断で良いのかまだ迷う気持ちもあるとのことでした。
トライさせたい気持ちもある一方、周りの受験を目指すお友達が遅くまで勉強していることや通塾に忙しい大変さを見ていると、息子さんにこんなに頑張らせて大丈夫だろうかと思うところもあるそうです。
その理由として、息子さんの体力が不安であることを挙げていらっしゃいました。『寝不足になるとすぐに風邪をひき、鼻水を出す。自分で体調管理ができないので、厳しい受験生活を乗り切れるかだろうか』とおっしゃっていました。
『すぐ風邪をひく』
この言葉を聞いて、どのくらいの頻度で風邪をひくことを想像しましたか?
そこで、質問してみました。
私『最後に息子さんが風邪をひいたのはいつですか?』
Tさん『10月頃です。』
私『その前に風邪をひいたのはいつでしたか?』
Tさん『1学期に1日学校を休みました。』
私『どのような風邪でしたか?』
Tさん『熱が出るほどの風邪ではなかったですが、鼻水を出していました。』
息子さんは、1学期中に1日と10月に1日風邪で学校を休まれたそうです。
この情報は人によって捉え方が変わってきます。
『すぐ風邪をひく』
『1年に2日も休むのは体が弱い子かもしれない』
『小学生が半年に1回程度風邪をひくのはめずらしいことではない』
『熱がなく鼻水だけならいつもよりティッシュを多めにもたせて登校させる』
などなど、人それぞれ色々な解釈ができると思います。
これが認知の違いとなり、そこから生まれる感情や行動が変わってきます。
認知行動療法ではこのように事柄を具体的な数字にしたり、会話を明確な言葉として再現する作業があります。そのことにより、当然だと思っていたことの認識が変わってくることや、もしくは根拠としてその認識を深めることもあります。
『いつも・・・・』
『誰でも・・・・』
『普通は・・・・』
『常識では・・・・』
このような言葉の後ろに続く思考を一旦脇に置き、そうではない可能性はあるかな?と疑ってみてください。いつも、って今まで何回?誰でも、って何人?という具合に自問し、数字にしてみることで、自分の考えを客観的に検証できます。すると違う視点から事実を見ることができ、現実に沿ったバランス思考をつくりやすくなります。
〜今日の学び〜
思考の中の副詞や副詞的用法の言葉に着目。
それらを数字に置き換える。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
このご縁に感謝いたします。
認知行動療法メンタルトレーナー
いくえ