こころステップダイアリー

認知行動療法・ヒプノセラピーでこころのお手入れを♪

#2-2 カウンセリング実践 自分の思考の根源を知る方法

弊ブログを訪れてくださり、ありがとうございます。

 

#2 面談の2回目です。(1回目→)

 

今回は、コラムの完成を目指します。

ホームワークとして、前回の面談から今日までの間に元ご主人に対しストレスを感じた出来事について『出来事・気持ち・考え』に分けてきていただきました。

 

□元夫からの『現状の言動では(要求を聞き入れるのは)難しい』というメールの返信に

□不満とイライラの気持ちになり

□私には自由が認められていないと考えた

 

前回の自動思考と比較すると、出来事は違っていても元ご主人について考えることはほぼ同じになっています。

Tさんは元ご主人を『私を蔑ろにし、私の自由を認めない人』と考えたとき、ストレスを感じることがわかります。

これが、自動思考の下に沈んでいる『自動思考の根源』です。

 

自動思考の根源は考え方のパターンとも言えます。環境や過去の経験、人間関係、成功体験、失敗体験、つまり、自分の歴史によって作られており、無意識に働いています。この自動思考の根源を見つけることは、心のざわつきを抑えるためにとても有効です。自動思考の根源が気持ちを明るくするもの(ポジティブ思考)であれば全く問題ありません。しかし気持ちを後ろ向きにするもの(ネガティブ思考)である場合や、非機能的な行動を起こしてしまうものである場合は、思考の根源を知ることによってそれらの事態を回避することができます。

認知行動療法の冒頭部分、『出来事・気持ち・考え』を日々の生活の中で何度も記していくことで、思考の根源を見つけることができます。特定の相手や一定の状況にテーマを絞って繰り返し行うと、その相手や状況を自分がどう捉えているのかがわかり、また、何にストレスを感じるのかということも明らかになります。ストレスの原因となる認知がはっきりとすれば、その認知に働きかけることで良い状態を目指すことができます。まずはストレスの内容を自覚してから、回避のための方法を考え、作戦を立てるということです。まさに孫氏の、『彼を知り己を知れば百戦殆からず』ですね。

 

その後コラム法を進め、思考の根拠と反証を検証する方法でHさんの元ご主人への認知に介入しました。

その結果、

うまく説明すれば、自分を理解して意見を取り入れてくれると考え

不満は半減、イライラは解消

と思考が柔軟になり、ストレス状態を軽くすることができました。

 

Tさんは元ご主人への認知を少しづつ修正し心にゆとりができたことにより、問題解決に向けて動くことにしました。元ご主人に働きかける目標を立て、実施することにしました。次回、具体的な目標設定・行動計画を行う予定です。

Tさんの生活がより良くなるよう今後もサポートしていきます。

 

〜本日の学び〜

認知行動療法で、思考の根源を知ることができる

思考の根源を知ることがストレス改善に役立つ

 

最後までお読みくださりありがとうございました。

このご縁に感謝いたします。

 

認知行動療法メンタルトレーナー

いくえ